発達障がいとは、生まれつきの脳機能の発達のかたよりによる障がいであり、「病気」とは異なります。

発達障がい者支援法において、「発達障がい」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障がい、学習障がい、注意欠陥多動性障がいその他これに類する脳機能障がいであってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。

 

自閉症スペクトラム(ASD)

自閉症スペクトラムは、次の大きな3つの特性があります。

  • 社会性(人間関係)の特性
    相手の感情や場の空気を感じることが難しく、相手の表情や様子をうかがって行動することが不得意です。また、独り遊びが多く友達と一緒に遊ぶことが苦手です。この特性は、周囲に関係なく自由な発想ができる、孤立してもやり続けられる・やり遂げられる、周囲の感情に惑わされないといったことが長所でもあります。

 

  • コミュニケーションの特性
    会話のキャッチボールが難しかったり、話の流れがわからず言葉を字義通りにとらえてしまったりすることもあります。オウム返しやひとり言の多さ、コピー的な言い回しなど特徴的な話し方が目立つことがあります。また、話し方が抑揚なく一本調子、ジェスチャーが乏しいこともあります。

 

  • 興味や行動の特性
    図形や記号に興味をもって夢中になったり、回転するものに強い興味をもったりします。また、決められた手順や一度決めたルールなどに徹底してこだわるという特性があります。そのため、突然のスケジュール変更やルール変更に対応できず、パニック状態になることがあります。特性から物事に真剣に取り組む、単純作業などを嫌がらずに続けられる、規則正しく生活できる、記憶力が高いなど、長所となる面が多々あります。

 

学習障がい(LD)

学習障害とは、全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみがとりわけ難しい状態をいいます。

  • ディスレクシア 読字障がい
    読む能力に困難がある読字障がいは、学習障害と診断された人の中で一番多く見られる症状です。特徴として、「わ」と「ね」、「シ」と「ツ」が理解できなかったり、文章を読んでいるとどこを読んでいるかわからなくなったり、文章をスムーズに読めなかったりといった症状があります。

 

  • ディスグラフィア 書字表出障がい
    文字が書けない、書いてある文字を写せないといったように書く能力に困難が生じます。誤字・脱字が多かったり、鏡文字になってしまったり、文字の形や大きさがバラバラで決められた範囲内に書くことができない、黒板の文字を書き写すのに時間がかかってしまうなどの症状があります。

 

  • ディスカリキュリア 算数障がい
    数を数として識別して読み取り、それを認識して書くというような処理が難しい、四捨五入ができない、10進法を用いる物の数の数え方と時計などの時間の数え方との違いがわからない、暗算、筆算ができない、九九が覚えられない、文章問題を解くことが難しいなどの症状があります。

 

注意欠如・多動性障がい(ADHD)

注意欠如・多動性障がいは大きく3つのタイプに分類されます。

 

  • 不注意優勢型
    ひとつのことに集中するのが難しく、集中力が長続きしない、周りの刺激に気をとられやすく、すぐに気がそれてしまう、忘れっぽく、よく物をなくす、宿題を忘れるといったことがあります。

 

  • 多動性・衝動性優勢型
    授業中でも構わず歩き回ってしまったり、常に体を動かしたりとジッとしていることが苦手です。衝動的に発言するため場にそぐわないことを言ってしまう、または、自分の話しばかりしてしまったり、衝動が抑えられず大声をあげてしまったり、乱暴になったりすることもあります。

 

  • 混合型
    混合型は、「不注意」「多動性」「衝動性」のすべての特徴が現れるタイプです。人によって現れ方はさまざまなので、落ち着きがなく、思いついたらすぐに行動に移してしまい今やっていたことを忘れてしまったり、物を置き去りにしてしまったりといったことがあります。